寂光山

全般 ●246                     房総丘陵
 山頂の岩の下に寂光(じゃっこう)不動尊を拝しています。岩の山頂の上には寂尊(せきそん)様の祠がありま
す。全山、林道=途中から未舗装道路=を車で行かれるルートがあります。その一方別のルートでは、激しい侵
食の岩塊を尾根筋に見せ、取り残された岩板がまるで笠のような板状になっているところがあります。各所に異
様な地形を見せています。蝕に強い層と弱い層があって、これが長い期間によって生じた差別侵蝕の結果で
す。附近には、やはり岩の奇観が見られます。

笠石

@旅名から林道旅名線で
 バス停旅名→0.05←旅名橋北詰
 バス停下の台→0.10←フルーツ村入口→0.05←旅名橋北詰
 旅名橋北詰→0.10←ゲート→0.20←寂光不動尊→0.05←寂光山

 JR内房線木更津駅又は君津駅下車。中島行きバスに乗車。バス停鈴木病院前乃至バス停中島でコミュニ
ティバス中島・豊英(とよふさ)線に乗り換える。バス停旅名で下車。国道410号線を南へ進んで観光果樹園の
直売所の先、左手に寂光不動尊の案内看板を見て道路を左折する。旅名橋のかなり北の位置だ。
 木更津駅下車。東口発の急行バス、亀田病院行きに乗車。バス停下の台で下車。国道410号線を北へ進ん
でフルーツ村入口の北、旅名橋を渡り右手に寂光不動尊の案内看板を見て、道路を右折する。
 民家の並びが途切れ道路が坂道になる。左下にビニールハウスを見下ろしたところにゲートがある。車は進
入できない。コンクリート舗装の緩い登りの道で終点間際で未舗装になり、二分する。
 右手の道路は不動堂へ行く径だ。階段を上下すると、堂の右手に出る。岩壁が大きく抉られた下に檀と庇が
組まれている。左手から登檀して、参拝できる。意外と小さな御本尊で周囲に信者の奉納した宝剣が並んでい
る。三方に壁はない。階段の最上部の右手にある細い水平路を進むと、小尾根の下に出る。ここより露岩の尾
根筋を登ると、頂上の石祠(寂尊大権現、大天狗、不明)の前に出る。手掛かりの少ない急斜面の岩塊なので
注意して上下したい。
 左手の道路は不動堂の真下を通って道路の終点に突き当たる。遊歩道旅名コース@寂光不動側入口の看板
があり、その奥にハイキングコースが取り付いている。右手の分岐は小袋沢コースとの連絡路の分岐、展望台、
笠石を経由して旅名へ行く。左手は、音事協の森、山神社へ行く径だ。

A旅名から笠石を見て
 バス停旅名→0.05←旅名橋北詰→0.05←フルーツ村入口
 バス停下の台→0.10←フルーツ村入口
 フルーツ村入口→0.30=0.25←笠石→0.25←小袋沢コース連絡点→0.10←寂光不動尊→0.05←
寂光山

 フルーツ村入口の看板の並ぶ分岐で東へ曲がる。フルーツ村へ大型車(観光バス)で来た人のための駐車場
を左に見ると、道路は狭くなって下っていき、カーブして川を渡る。坂道を上った先にフルーツ村の販売場があ
る。季節が合えば各種の果実が求められる。向いの狭い駐車場にはトイレも並んでいる。
 道路をそのまま東へ進む。果樹園の東端で右にカーブして緩い坂道を南へ登る。更に右カーブ、果樹園の上
部を西へ進む道は冬三季なら冬桜も見られる。谷と尾根で左右に曲がる緩いのぼりだ。太い桧を右下に見ると
ころにはこの果樹園の中央を下る尾根筋に受けられた露岩の径がある。更に直進して西端に出て左へカーブ。
裸地の大斜面の南端を東へ進んで岩の目立つ尾根筋になる。途中左手から別の径が合流する。電気柵の扉
では、開閉に注意して先へ進む。
 尾根筋を上下して高度を上げていく。いずれも小さなピークを左右に巻く道がついている。「笠石」を載せる尾
根も右へ巻くが、大きな標識がある。左側の尾根筋の細い露岩の上に平たい岩「笠石」が載っている。東側は喬
木の梢しか見えない切り立った断崖が続いているので注意したい。
 小尾根を回り込むところには、その左手のピークが奇怪な岩になっている。舟の舳先型の岩が径に突き出て
いる尾根先には、木々の先をくぐるって、明瞭な踏み跡が続いている。この踏み跡は、サイクリングロードの途
中の沢の左岸の登り口に通じている。
 岩山を右に巻くと、その向こう側の尾根筋に看板がある。君津市で設置したものだ。「しばらく歩きますと」ここ
に出て、鎖の手摺の岩の階段を上ると展望台に出る。ここでは文字通り全周の展望がある。
 小袋沢コースの標識と明瞭な分岐点に達する。右にしばらく進んでから小袋沢コースに接続するルートだ。ここ
では左に曲がる。ルートは北向きになる。下りの多い径で左下に砂利舗装の道路が見え、これへ下る。今しがた
見えた林道の終点の広場に降りる。この林道を進むと、すぐ左手に分岐がある。寂光不動尊の堂へ行く径だ。

寂光不動尊

B音事協の森、山神社から △215.7 弁当山
 バス停宿原→0.10←バス停三島湖→0.15←房総ロッジ→0.15←入口分岐(奥米16柱)→0.05←
山神社→0.20←弁当山→0.25←寂光不動→0.05←寂光山

 コミュニティバス中島・豊英線バス停三島湖で下車。急行バス、亀田病院行きバス停宿原(しゅくばら)で下車。
鳥居の反対側にある商店前の道路を北へ進むと、バス停三島湖の十字路に出る。
 スポーツ広場(テニスコート)への橋の入口、八雲神社の脇を通る。房総ロッジの前を通る。道路は狭い陸橋と
橋で湖面を渡る。左手に釣店がある先で、トンネルに入る。二つ目のトンネルは内部で曲がっている。懐中電
灯・ヘッドランプを用意して、すれ違う車輌に備えたい。右側に分岐(東電柱奥米16柱)があり、これに入る。
 水田の脇を抜けると左側に急な登り径が分岐している。道路側にはパイプの手摺が付いている。登って左に
曲がると山神社の正面に出る。
 左に続いて道路は右に宿原橋コースを分岐させて、左へ曲がって行く。道路の右側が広い駐車場になってい
る。左側には山神社の標識と桜樹が並んでいる。桜は秋から春にかけて長く開花するもので、小さな花弁がか
わいらしい。参道がある。脇参道というべき位置のもので、これを登ると山神社の脇に出る。
 社殿の右脇に径が水平に繋がっている。左に階段があるが、これは奥の院へ行く。その上には小さな石祠が
並んでいる。水平な径が曲がると分岐に出る。右上は音事協の森の入口へ、左上は大日如来像と出羽三山碑
の並ぶ山頂につながる。緩い登りの幅のある径を進む。駐車場から道路を進んで右カーブする位置で左手の藪
の中に入る様なことはせぬこと。その藪からの出口もこの附近にある。音事協の大きな看板が右にあり、左手に
はトイレがある。バイオトイレはいいが、手洗い水が無い。最後の電柱の支線とこの取れの中間でVターンする方
向へ踏み跡を辿って小さく下ると十字路に出る。
 幅も広い緩やかな登りの右手には急な石段が取り付いている。登った先には石祠が二つ並んでいる。奥米浅
間山だ。○190
 ほとんど水平な尾根径で、清戸沢(せいとざわ・せいとんざ)造林団地という看板がある。左側には割りと広い
径が分岐している。奥米からの径だ。正面に「島」があり、左右に巻き道がある。どちらも向こう側で合流する
が、右の径の方がいい。
 左寄りに幅広い水平路がある。これは奥米城跡の広い平地につながるものだ。右側の緩い尾根の登り径は直
ぐ左へ水平に巻く径になるが、右側の下生えを踏んで緩やかな尾根筋を進むと三等三角点上ノ原△215.7に出
る。弁当山という(字 惣弁当そうべっとう)山だ。頼朝が通過した故事による。周囲はシイの木や背の低い木など
で展望はない。
 尾根筋の径の踏み跡は、しっかり付いている。シイの太い木が多い。細い尾根筋の僅か左を進んでいる時、
右手にマーキングが取り付けられている。右手に一段登って尾根筋を辿る。小枝越しながらも左右に展望のあ
る径になる。正面の尾根筋の径に対して、右手の下り加減の径の方にマーキングが付けられているところに出
る。左よりの直登の尾根が最後の展望だが、ここではその右手の径に入る。少し下ると左後から別の径を合流
させる。(この左後方の道は歩く方向から気付かないかもしれないが、逆方向で来た時、左手が緩い登りに対し
て右手が、ほとんど水平な巻き道になるので、誘い込まれるかもしれない。左手のほうは足元の草がよく踏まれ
た道で、右側は草が多い径だ。)
 太いモミの木のある三又で右側の段径を下ると、林道終点の駐車場に出る。この未舗装道路を僅か進むと左
手に分岐がある。寂光不動尊の堂前へ行く道だ。
 音事協の森入口右手には大きな看板があり、左手にはトイレがある。「森」の中、右手には休憩舎とベンチテ
ーブルが並ぶ。遊歩道が8の字型に整備されている。

頂上の石祠(寂尊大権現)

C旅名浅間山 ●142
 バス停旅名→0.05←浅間山

 バス停旅名の南東にある小さな独立峰。バス停旅名から国道を南へ進んで左手にある素木の鳥居からコンク
リートブロックの段径を登る。肩に出て右に折れ尾根筋を南に進む。右手西側が伐採されたので最後までこの
方向の展望がいい。右下に下る径を見たあと、小御嶽神社の板碑がある。その先左手の林の中に浅間神社だ
という石祠があり、注連縄が張られている。その脇が一番高い。
 小御嶽神社の碑の下にある径を下ると、折り返して旅名フルーツ村の直売場に出る。

D奥米・開墾場の滝
 バス停宿原→0.10←バス停三島湖→0.15←房総ロッジ→0.15←音事協の森入口分岐(奥米16柱)
→0.10←二又分岐→0.10←開墾場の滝分岐(奥米74柱)→0.15←林道香木原線分岐
 開墾場の滝分岐(奥米74柱)→0.10←開墾場の滝対岸

 バス停三島湖、スポーツ広場(テニスコート)への橋の入口、八雲神社の脇を抜け、房総ロッジの前を通る。道
路は狭い陸橋と橋で湖面を渡り、釣店の先で、トンネルに入る。二つ目のトンネルは内部で曲がっている。右側
には山神社に繋がる分岐(奥米16柱)があり、更に直進すると左手に大鹿倉林道の分岐がある。住宅地を抜け
る道路は右へ曲がるが、ここに君津保存指定2号というスダジイの大木がある。高さ18.2メートル、幹直径
2.6メートル、幹廻り7.85メートル。個人の住宅地の中なので見学には声掛けをしよう。
 一度目の左分岐は廻田橋への分岐で、東側がよく開けている。奥米台隧道の東側には旧隧道があり素掘り
の穴が見られる。奥米台隧道はやや長く、中でカーブしているのでナトリウム照明で明るい。たまにある通過車
輌には気を付けたい。二度目になる左分岐(奥米74柱)を進むと、その先では滝が見られる。害獣避けの金網
の外を進んで滝の対岸に行かれる。大きな滑滝だがその勾配が急なので、落下の滝だと思いそうだ。林道香木
原線の三又を右へ進めば林道淵ヶ沢奥米線で関東ふれあいの道になる。左側へ僅か進むと君津市水道部の
ポンプ室がある。長い階段が川原まで続く。奇麗な河床と川廻しのトンネルが見られる。大きな横穴だ。

音事協側の山神社脇参道入口の桜 「年中」咲いている。
品種は未調査ですが、ジュウガツザクラかしら?

E奥米城跡 弁当山 △215.7
 三等三角点上ノ原△215.7弁当山の南東側に標高約200メートルの平地が有ります。その一帯と東側道路
附近が奥米城跡です。
 バス停宿原→0.10←バス停三島湖→0.15←房総ロッジ→0.15←音事協の森入口分岐(奥米16柱)
→0.10←二又分岐→0.30=0.25←弁当山

 東側に展望のある二又分岐をそのまま南へ進むと高い切り通しを抜ける。東電柱奥米64柱、消火水利22−
12の標示の位置、西側へ農道が直線で延びている。
 1.西へ右折、直線の農道を進んで一枚目と二枚目の水田の段で右折、北へ進む。高い切り通しを見せてい
た尾根南面の山裾で小川を左岸へ渡る。僅か西へ進むと枝沢が有る。猛宗竹とマテバシイが競い会う斜面を東
へ向き直って緩く登る。切り通し上部のモルタル吹き付け法面防護の上部までも進まない直前に、尾根筋を僅
かに外した径に出る。西へ向かう尾根筋、巻き径は右上部にかつて地蔵像を祀っていたという今は空の壁龕を
見上げて間もなく、音事協の森・山神社と寂光山を結ぶ尾根筋に合流する。清戸沢の林業看板がある。左折す
る。
 2.西へ右折、直線の農道を進んだ突き当たりを左へ曲がり、山裾の農道を進む。左遠方に瀟洒な民家を見
るところで農地の段の斜面に向かい合う。銀杏のまだ小木が有り、これを三本・苗木の株を辿って上部に登ると
炭焼き窯の跡に出る。その裏に幅広い山径がある。これを辿ると尾根先を左右に巻いて上り、広い平地に登り
つく。下生えの疎らな平地の浅い溝径を直進する。山裾を縫うやや深さのある溝径に出る。
 左は下りかけている。右北へ進むと、東側の広い平地は一旦途切れるが、炭焼き窯
の跡とクスノキの二本並んだ大木の脇を抜ける。左側の尾根筋と合流したら左後ろへVターンしてピークを目指
す。下生えの中に三角点の標石がある。
 今は墓地になっている農道取り付き東側の台地から、この附近一帯が城跡だ。      房総丘陵