大山不動尊

全般 △218.9               房総丘陵
 鴨川から長狭(ながさ)街道を西へ進むと、小高い山(長狭大山・高倉山)に大きな屋根がよく見えます。大山
不動尊の堂宇です。古い参道にはバクチノキの群生地もあります。
 県指定天然記念物。バクチノキの群生地。高さ17メートル。幹周り1.5メートル。樹齢200年。
 この近くに日本の棚田百選「大山千枚田」があります。愛宕(あたご)山に面した南斜面を中心にした3.2ヘ
クタールに375枚の水田が標高差60メートルに展開しています。水田の風景が棚田の形状と相まって、独特
の景観を作り出しています。

@ 山頂の高蔵神社社殿

@大山不動尊 金束駅から
 バス停金束駅→0.25←大山不動尊

 JR外房線鴨川駅下車。亀田病院発バス東京湾フェリー行き、平塚本郷行きに乗車。バス停金束(こづか)駅
で下車。金束とは別のバス停だ。バス停からは南東にとりつている道路を、南へ進む。参道には赤い幟旗が取
り付けらている。全線舗装道路で進む。左側に急傾斜のコンクリート舗装の道路が取り付いているのを見ると、
あと僅かで階段の前に出る。
 右手に道路が続いているが、石造観音立像の脇の階段を登る。中段に仁王門があり、更に登って、不動堂の
前に出る。かなり立派なお堂だ。堂の右手には庫裏やトイレがあり、参拝者の駐車も可能だ。その脇から裏手
を通る参道があり、山頂の高蔵(たかくら)神社に登る。又、堂の左手には神社への表参道があり、途中で合流
する。
 神社への石段の下には西へ進む径もある。
 庫裏の奥、大山みのり館の奥には西へ未舗装道が延びている。折り返して傾斜を強め、社殿の裏手のアンテ
ナに至る。社殿の西側には開山良弁大僧正旧跡の石柱が建ち、浅間大神の石碑、石祠も並んでいる。

A大山不動尊 大山橋から
 バス停大山橋→0.25←大山不動尊

 バス停大山橋から橋を渡ると、石の鳥居がある。道路が坂道になった時、右手に石階段が取り付いている。
昔からの参道で、石段は傷んでいる。バクチノキの群生地には、説明看板がある。道路を横断して更に石段を
登ると、門前の民家の前を抜けて、道路に出る。観音像の脇の階段を上り、仁王門をくぐって不動堂へ至る。
 石の階段を登らずに進むとコンクリート舗装の急な道になって、金束駅からの道路に出る。左折して門前へ
至る。

B大山千枚田・棚田倶楽部 大山不動尊から 
 大山不動尊とは場所が近いので、併せて訪れたいものです。
 大山不動尊→0.25←棚田倶楽部

 大山不動尊までは、前項参照。中段に仁王門がある階段の、前の道路を南へ進む。悉地院の前の二又は左
へ進む。尾根筋の道路を南西に進む。周囲に人家の無い道が続くが、民家が現われると丁字路に出る。
 庚申の石塔があり、標識もあって左へ曲がる。右手にはもう棚田が見えている。坂道を登った先が大山千枚
田で、三叉路の右側の高台には棚田倶楽部の建物がある。
 棚田倶楽部は鴨川市のもので、千枚田の保全と農業体験の受け入れなどの会員を募っている。農産品の販
売もしている。この棚田の「季節の写真」も展示されていて、休憩場としても利用できる。西側には別棟で洒落た
トイレが設置されている。
 東側の道には棚田と愛宕山が展望できる休憩所があり、駐車場を経てバス停釜沼へ至る。西側の道路は大
田代(おおたしろ)の集落を経て、嶺岡中央林道へ至る。

@ 大山不動尊

C大山千枚田・棚田倶楽部 釜沼から
 バス停釜沼→0.25←棚田倶楽部

 バス停釜沼から南へ道路を進む。左右に水田や民家を見る緩やかな道路で進む。日渡(ひわたし)隧道を潜
ると、左手に急斜面と小さな水田が見える。左手の南斜面は前方に広がって、棚田が展開している。左手に駐
車場があり、その先に休憩用のベンチがあり、棚田が見渡せる。道路三又の高台には棚田倶楽部の建物が
ある。

D大山千枚田・棚田倶楽部 平塚本郷から 
 バス停平塚本郷→0.30=0.25←棚田倶楽部

 平塚本郷行きバス終点。バスの折り返し地点には鴨川陶芸館の駐車場も有る。南へ進んで僅かな所にある
本郷橋の北詰めで左折。斜路を登る。左側に大山不動尊からの道路が合流する所には庚申塚の石塔があり、
参道の石段もある。右側の斜面に広がる田畑越しに棚田倶楽部の建物のある盛り上がりが見える。

Eひらつか地区ハイキングコース
 ひらつか地域活性化協議会がバス停平塚青年館=平塚区民センターを起点にしたハイキングコースを3コー
ス設定しました。Aコースは緑色。Bコースは橙色。Cコースはマゼンタ赤の標識が要所に設置されています。コ
ースのほとんどは舗装道路歩きです。Aコースの西側は荒川浅間山への別アプローチになります。
 E−1 大山不動尊 Aコース東側の一部
 バス停平塚青年館→0.30=0.25←大山不動尊

 バス停平塚青年館下車。平塚区民センターは分校のときの運動場が駐車場で、右隅にはトイレが並んでい
る。消防団の倉庫で左折し、舗装道路を進む。左手に新井公会堂と真言塔を見た角で右折、水田の脇の道路
を進むと素木の鳥居、一の鳥居が見てくる。多加久良神社の文字の読めるこの丁字路で左折。左手に古い門
構えの家の前を進むと左手にK字路型に二本径の分岐している箇所があるがそのまま進む。左手に寺、悉地
院(しつじいん)があり、右側には大山千枚田、棚田倶楽部に通じる道が分岐している。左へ進むと大山不動尊
の石段の前に出る。
 K字路で左前の狭い溝径に入ると墓地の上部を抜け、高蔵神社の石段の下に至る。その石段を登れば社殿
へ。直進すれば不動堂の前に至る。
 Aコースは棚田倶楽部から大田代の集落を抜け二ツ山を往復して中央林道を西へ進む。嶺岡苑=安田公園
へ行く。

A 大山橋からの参道

 E−2 子安地蔵 Aコース西側の一部
 バス停平塚青年館→0.20=0.15←県道合流→0.05←ゲート前→0.05←子安地蔵入口→0.05←
子安地蔵大菩薩石塔→0.15=0.10←尾根筋→0.15←荒川浅間山
 子安地蔵入口→0.05←[バス停]荒川
 子安地蔵入口→0.20←ゴルフ場入口分岐→0.15←嶺岡苑

 バス停平塚青年館下車。平塚区民センターは分校のときの運動場があり、右隅にはトイレが並んでいる。表
の道路を南へ進んで直ぐ、右手の橋を渡り、棚田の中の道路を上る。バス路線の終点バス停平塚本郷の折り
返し場が間近に見下ろせる。布袋後集会場の庭先には光明真言の石塔が建っている。再び県道に合流して右
折する。東電柱平塚378柱。カーブミラーが何故か二本並んでいる。
 平塚浅間山の採石場への道路が峠沢川の源流部についている。更に西へ進むと右手に子安地蔵の幟旗が
立っている。北側に見通しのいい斜面があり、倉庫の建物の脇からその斜面へ道が一直線に向かっている。
(平郡中53柱)瀟洒な民家の脇で右に曲がったあと、害獣避けの扉から北へ林の中を進む。左へ向き直って
尾根筋に取り付いたところに大きな石塔があり、子安地蔵大菩薩と彫られている。薄い踏み跡が尾根筋に付い
ている。これは宝暦九年(1759年)の建立のものだ。近くの方々のご尽力によって最近、掘り起こされ再建され
たものだ。
 子安地蔵文字塔の脇から尾根筋を登る。太いマテバシイの脇から下生えの少ない斜面に上がると溝径が並
行して登っている。左側が明るい林の斜面で右側寄りの尾根筋を登ると途中、幹周り3.2メートルにもなる三本
幹分かれのスダジの大木がある。左の切り開きが途切れると潅木の狭い踏み跡になる。左右巻き径正面直登
の三分岐に出る。正面と右は少し登って東西尾根に筋に出る。東へ進むと採石場でおねが寸断された小崖の
上に出る。左、西へ進むと東西尾根の痩せた鞍部でこれに合流し、小ピーク、肩のピーク、三角点(△281.9)
の小塚を経て石碑、石祠、手水石の並ぶ荒川浅間山に至る。
 子安地蔵の入口の西側、嶺岡中央林道1号線が左手に取り付き、その先に[バス停]荒川が有る。そのわず
か西側には荒川浅間山への入口になる角には石龕に納まった地蔵像が奉られている。
 嶺岡林道に入り突き当りを左折すると嶺岡苑という園地に至る。南側は、フェンスで南斜面を区切る桜の大木
の並ぶ駐車場で、休憩所と看板がある。北側には階段があって、登ると南側に展望の開ける広場があり、歌碑
と歌人の紹介石碑がある。嶺岡三郡山。アジサイとツツジがきれいな場所で、石のベンチもあって休憩にいい。
駐車場の西側の外れには南側の谷に下る径がある。頼朝伝説−楊枝井戸、楊枝水。そこには清水の溜まる小
さな池がある。 ○317
 Aコースは平塚区民センター、大山不動尊、大山千枚田、二ツ山、嶺岡苑(安田公園)、林道1号線起点。以下
前述の逆に区民センターへ戻る。
 [バス停]荒川へは岩井駅下車、市営バス国保病院前行きで乗り換える。平久里中(へぐりなか)交差点以東
の路線はデマンド型乗り合いタクシーになった。利用する便を前日までに電話予約するもので、[バス停]荒川は
やまなみ循環線で[バス停]外野を経由してこの停留所に至る。[バス停]瀬波戸、[バス停]山田を経てバス停国
保病院前へ行くものだ。

 E−3 Bコース
 バス停平塚青年館→0.05←バス停平塚本郷→0.10←八幡神社→0.10←西沢橋→0.05←椎郷橋
→0.10←バス停平塚本郷

 県道を南へ進む。本郷橋の先、上の内組集会所を右に見て左、直進方向へ進む。常福院には参詣所用の駐
車場とトイレがある。八幡神社はその直ぐ南側だ。赤い両部鳥居が目立つ。分岐を右に進んで坂を下ると西沢
橋の見える分岐だ。川に沿って上流に進む「蛍の里」の往復コースがある。下流側椎郷橋で県道に戻り、右折
する。県道をそのまま戻る。
 Cコースは津森山方面のコースだ。

B 大山棚田倶楽部 玄関

F金束から
 バス停金束→0.25←大山不動尊

 バス停金束下車。長狭街道を僅かに東へ進んで南へ曲がる。鉄骨造りの八雲橋には銘板が無い。その南詰
めを東へ進んで直ぐ右折する。左右に水田の広がる道路は傾斜を強めて、左側だけが水田、畑になる。最上部
から小さく下ると平塚方面からの道路と合流し、左折する。
 左側の狭い溝径と右側の舗装道路があり、大山不動尊に至る。

G二つの浅間山
 市町境を挟んで二つの浅間山が並んでいます。東側は鴨川市の平塚浅間山で西側は鋸南町の荒川浅間
山です。
 G−1 平塚浅間山 ○270失
 バス停平塚青年館→0.20=0.15←県道合流→0.05←ゲート前→0.15=0.10←平塚浅間山石祠前

 平塚浅間山の採石場への道路が峠沢川の源頭部にある。丸いパイプが数本きりのゲートの中は広い未舗
装道路が登っている。道路の三叉を左へ曲がった直ぐ左手には、遊歩道の入口の看板が小橋に取り付けられ
ている。林の中に入ると幅のある尾根径が一直線に続く。手水石、石灯籠、石祠が整然と並んでいる。山頂か
らここに降ろされたという浅間神社だ。径がまだ続いているがここで戻ろう。またこの径以外の場所には立ちい
らないほうがいい。
 ゲート前→0.05←子安地蔵入口(嶺岡中央林道1号線分岐)→0.05←[バス停]荒川
 鴨川市側平塚方面から来た場合は平塚浅間山入口になるゲート前を経て更に西へ進み、右手に子安地蔵
入口、左手に嶺岡中央林道1号線の分岐を見たのち、5分ほどで[バス停]荒川だ。

 G−2 荒川浅間山 △281.9
 [バス停]荒川→0.15←大日如来石塔→0.10=0.05←荒川浅間山
 バス停平塚青年館→0.20=0.15←県道合流→0.10←子安地蔵入口(嶺岡中央林道1号線分岐)
→0.05←[バス停]荒川

 [バス停]荒川から県道を西へ進む。北側に立派な石で囲われた地蔵像を納めた龕が有り、この角を右折す
る。三又は左に折れて斜面を横断する。平群中302柱。右手に曲がりなおすと左手に尾根筋が見える。最後
の民家の手前から左側の斜路を登ると草の平地に出る。左手に水仙畑の先へ進むと尾根筋間近に大日如来
の小振りの石塔があって尾根筋に取り付く。尾根筋途中には一本笠木の鳥居が有る。
 山頂には浅間大神の石碑や山水講の手水石もある。左手には大きな石塚がある。尾根筋とそのやや南側に
踏み跡が東へ繋がる。三角点もそこにある。東へは更に踏み跡が続き、平塚浅間山と思われるピークへも採
石のために荒地になった尾根筋にも進める。
 [バス停]荒川へは岩井駅下車、市営バス国保病院前行きで乗り換える。平久里中交差点以東の路線はデマ
ンド型乗り合いタクシーになった。利用する便を前日までに電話予約するもので、[バス停]荒川はやまなみ循環
線で[バス停]外野を経由してこの停留所に至る。

B 大山千枚田・棚田倶楽部

H二ツ山 ●376
 千葉県の最高標高は408.2メートルで、(嶺岡)愛宕(あたご)山という山です。沖縄県が526メートル、大阪
府の959メートルよりもはるかに低いのです。その愛宕山は自衛隊の基地内にあり、入山は事前の申し込みと
許可が必要です。それでもゲートから10分、15分の片道でしかありません。同じ嶺岡中央林道1号線に隣接し
ている北側斜面の二ツ山(南峰●376)などをこれに代えて訪れてみたい。
 ふじ たいらさんのお話によれば、愛宕山の直ぐ西側が東谷山、419.3で、その更に西側に西谷山413.2
があるという嶺岡山の絵巻があるそうです。二峰ともに基地内です。
 H−1 大山不動尊、大山千枚田、大田代から
 棚田倶楽部→0.10←地滑り地図看板→0.15←大田代→0.10←二ツ山の峠入口→0.10←
嶺岡中央林道→0.10←二ツ山(南峰)

 鴨川駅下車。亀田病院発バス、東京湾フェリー行き、平塚本郷行きに乗車。バス停釜沼、バス停大山橋、バス
停金束(こづか)駅等で下車。大山不動尊、大山千枚田までは大山不動尊・大山千枚田の項を参照。
 大山千枚田=棚田倶楽部から南へ道路を進む。尾根筋の道路で、左手に民家が有って、塀代わりに溶岩、
蛇紋石など各種の石が並んでいる。地滑り地図看板もある。道路は正面の山を避けて右へそれる。左に曲がり
直した先の右手の山には、白木の鳥居がある。金毘羅神社のものだ。急な坂道が平らになると、丁字路に突き
当たる。
 大田代の集落で、右側が嶺岡林道だと標識があり、右側へ進む。チランジアというパイナップル科の鑑賞用植
物の栽培しているビニールハウスの脇を通る。右手の山の斜面に階段が切られているのは小社に出る。
 さらに急な舗装道路を進む。左手の山の鞍部を目指す未舗装道路が、左手に分岐していて、これに入る。
 道はすぐに分岐している。右は幅のある坂道のまま峠へ行ってしまう。左は狭い急な径で高度を上げる。この
左への径は曲がって、さらに登って行く。尾根筋に出て北に進むと、石垣を積んだ社の裏手に出る。尾根の舳
先部分にある金毘羅宮の社殿で、梢越しの足元に集落が見える。二ツ山北峰だ。
 「右は幅のある坂道のまま峠へ行ってしまう」その頂部に出るわずか手前、右手の藪のなかに小径がある。こ
れに入ると尾根径になり、南峰に出る。
 舗装道路のまま南へ進むと、嶺岡林道に出て東側左手へ曲がる。林道が山崎曲がりのカーブをしているとこ
ろ南側に、カーブミラーと東電柱大田代313柱が並んでる。きれいな標識がある。北側の藪の中に明瞭な踏み
跡があり、これに入ると、石碑のある二ツ山(南峰)へ至る。

C 大山と不動堂の屋根

 H−2 権現山 ○230
 棚田倶楽部→0.10←地滑り地図看板→0.10←権現山

 大山千枚田=棚田倶楽部から南へ道路を進む。尾根筋の道路で左手に民家があって、塀代わりに溶岩、蛇
紋石などの各種の石が並んでいる。地滑り看板もある。その先に細いコンクリート道路が二本左に分岐し、竹薮
で囲まれた未舗装の斜路も緩く登っている。
 これに入ると左にカーブして右に山を置く径になり、参道の石段がある。石段は三群計約100段続き、途中ビ
ニルパイプ製の鳥居も建つ。権現神社は石垣が80センチ、基壇から屋根まで150センチの石祠で、その左右
に計4基の石祠が並んでいる。右寄りに裏側への踏み跡があり、廻り込んで最上部に行かれる。樹木を透かし
ての僅かな展望しかない。12月12日が祭礼だそうだ。 

 H−3 鬼手山 ○250
大田代→0.05←鬼手山

 大田代の丁字路を東へ進んだ左北側の小路には馬頭観音文字塔がある。風化が進行して読みにくい。大田
代146柱。これを進むと三叉がありこれは左、次の三又は右へ進む。大きな石祠が覆い屋に納められている。
今も奉幣されている。手水石は天保十四年(1843年)のものだ。この北側は斜面で下って、権現山方面に繋
がる。

 H−4 嶺岡キャンプ場から
 バス停御園橋→0.15←三又→0.10←尾根筋
 バス停御園橋→0.10←舗装分かれ→0.10←尾根筋
 尾根筋→0.10←嶺岡キャンプ場=大石宮→0.30←大日岩西側の分岐→0.15←大塚山西分岐
→0.15←嶺岡中央林道1号線分岐点東電柱細田195柱→0.10←林道東電柱大田代305柱→0.10←
二ツ山(南峰)

H 誕生地記念の公園の休憩舎

 バス停御園橋から吉尾小学校の脇の道路を嶺岡キャンプ場の案内看板に従って、南へ折れる。わりと広い舗
装道路の坂道を登る。道路が下ったところで左側から別の道が出合う三又になる。右側の家屋の向こう側に別
のコンクリート舗装の狭い道路が二本あって、水田と山際をほぼ水平に縫う道路には嶺岡キャンプ場への標識
がある。この道路が右へカーブすると尾根道に取り付く。右手には未舗装道と轍が尾根筋に延びている。
 バス停御園橋で下車。熊野神社の前から古泉千樫の案内標識で小橋の所は左に進む。次の分岐では古泉
千樫の案内標識は右折だがこれを直進する。左手に馬頭観音文字塔の並ぶ分岐は右へ進む。大礼記念桜の
碑と桜の斜面を右に見ると左下から舗装道が合流する。
 尾根筋には西へコンクリート舗装道路が上っている。坂道でカーブした先の右手に石段がある。大石宮・愛宕
神社の表参道だ。この石段を登ると、通り抜け型の拝殿の先、更に石段を少し登って、フェンスで囲まれた大石
宮の前に出る。高さ幅奥行きとも2メートルくらいあろうか。屋根も社も石で彫り上げられたもので、扉だけが木
製だ。
 表参道の階段の下から道路を直進すると右へカーブする。キャンプ場の炊事場、トイレ、管理事務所等が並ん
でいる。更に坂を登ると広場に出る。広場へ進んだ左手に山道が取り付いている。急なジグザグ道を一登りで
尾根筋に出る。馬の背(○306)という狭い尾根だ。西へ連なる狭い尾根を緩く上る。一番高いところには岩塊
がある。西側へ廻るとこの表面に小さく穴が開けられ扉で塞がれている。自然石を穿った拝所で、これが何なの
かの標示はこの付近では見られないが、北側のハイキング道では「大日様」への標識の先に当たるものだ。急
な坂道で下ると丁字路に出て、左へ曲がる。こちらから入る場合は草に埋もれた狭い道でわかりにくいかもしれ
ない。尾根筋の南側の斜面だ。
 右西側に低い尾根筋があって、踏み跡が分岐している箇所、左手の藪の中に導くマーキングがある。大塚山
の西側の登り口だ。左手に大塚山の盛り上がりを見る。林に中の平地の真中に古い石標が建っている。ここが
辻だったときのもので、かな文字がかろうじて読める。「北 大山道」「西 天神宮道」「南 あたご道」「東 こみな
と」だ。しかし、交差するはずの径は草の中で見当たらない。左手の山が盛り上がると水平な径は狭くなるが、
確実に踏み跡は続いている。
 すぐ左手上に嶺岡中央林道1号線が走っているので、草の薄いところのマーキングに従って無理な急坂を
登ってもいい。林道からは、東電柱細田195柱のあるところだが、その電柱の標識さえ、からんだ枝葉に隠さ
れている。林道を東へ進めばすぐに基地の入口に達する。
 山道をそのまま西へ進めば無理なく林道に上がれる。但し、そこまでの径は急斜面に切られた水平ながら狭
い径なので歩きにくい。「隠しのゴミ」も多い。ここから下る時は入口はわかりやすい(東電柱大田代287柱)が、
下ってすぐに分岐がある。踏み跡がやや狭くても東へ林道と並行している右側の水平な径を進む。
 林道を西へ進む。東電柱大田代305柱のわずか西側から藪の中に入る。明瞭な踏み跡がすぐ前の尾根筋に
付いている。これを左へ進んで少し登る。水平なところに出て別の踏み跡に取り付く。左へ進んで二ツ山(南峰)
の石碑の裏側に出る。
 林道を西へ進む。東電柱大田代305柱を避け、東電柱大田代311柱には幅広く造られた奇麗な段径があ
る。ゆるく上ると、鉄塔があり、切開かれた山頂に至る。その北寄りには石碑がある。

H 鬼手山 覆い屋の中の大き目の石祠

 H−5 古泉千樫誕生地の道から
 県指定史跡。古泉千樫誕生地。伊藤左千夫に師事した明治大正期のアララギ派の詩人。明治19年〜昭和2
年(1886〜1927年)
 バス停御園橋→0.10←古泉千樫誕生地→0.10←Uターン→0.15←三又→0.15←大日岩西側の分岐
→0.15←大塚山西分岐→0.15←嶺岡中央林道1号線分岐点東電柱細田195柱→0.10←
林道東電柱大田代305柱→0.10←二ツ山(南峰)
 バス停御園橋→0.10←古泉千樫誕生地→0.10←Uターン→0.15←三又→0.10←元名
→0.30=0.25←大田代→0.10←二ツ山の峠入口→0.10←嶺岡中央林道→0.10←二ツ山(南峰)

 バス停御園橋で下車。吉尾小学校の更に西側の商店の脇の道路へ入る。橋の東詰めに変わりはない。「県
指定史跡古泉千樫誕生地」の標識が角々にある。右手に熊野神社がある。向拝の龍の彫刻が見事だ。左折
し、右折する。いずれにも標識がある。田の中の道路を進むと民家に囲まれた道路の右手に古泉千樫の案内
看板があり、休憩舎もある。庭園が散歩できる。
 そのまま道路を先へ進む。右手の民家の玄関脇に水場があり、嶺岡の冷水と看板があり、コップも用意され
ている。道路が右へUターンするところには、標識が設置されている。直進してしまいそうな所だ。再度カーブし
て同じ方向に戻る。周囲は樹木や竹林の道路が続く。右手に急な下りの狭い道路の分岐があるところから、左
へ急で高度を上げる。これまでのやや暗い林の中の道が開けてくると、左手の林の中に大日様の標識がある。
 この標識に従って左手の山道に入る。左手に急坂の分岐があって、これが「大日様」=馬の背を経て嶺岡キャ
ンプ場へ行く尾根径の分岐だ。左手に大塚山の盛り上がりがある。林に中の平地の真中に、古い石標が建って
いる。左手の山が盛り上がると、水平な径は狭くなる。左手上に嶺岡中央林道1号線が走っている。林道への距
離と高低差もわずかなところマーキングに従い藪をついて、林道へあがる。(東電柱細田195柱)林道を西へ進
めば東電柱大田代305柱の登り口と東電柱大田代310柱の登り口を経てカーブミラーのある山崎を通る。東
電柱大田代313柱の北側の藪の中に明瞭な踏み跡があり、これに入ると、石碑のある二ツ山(南峰)へ至る。
 左手の林の中の大日様の標識を見送ってそのまま進むと、再び同じ標識が左手にあって、左後への道を案内
している。右手に畜舎への道が分岐しているところで、左へ進む。ここからは狭い未舗装道路だ。元名鉱泉とい
う看板がある。ビニルパイプから水が流れている。これを大きなポリバケツで受けながら、流している。白濁して
いて、硫黄くさい。かなり濃いようだ。通電時、常に水を流す奇麗な公衆トイレが設置されている。左手の一段上
には休憩舎がある。その東側には大塚山西分岐へ進む径がある。途中、滑滝の岩壁とその上部が見える。下
生えの多い源流部の斜面で踏み跡が紛れるので進まないほうがいい。
 左手に標識がある。小橋のある左岸の径を進んだ先の分岐を右折すると林の中に八大竜王の拝所がある。
脇には小さな池がある。どんな日照りでも涸れる事がないという「いさきの池」だ。醇酎(よいさけ・じゅんちゅう)
ヶ池、いいざきの池とも。
 大日如来石塔などが並べられた大田代集会場のところを右折して狭い道路で民家の間を抜けると、やや広い
三叉路に出る。
 右へ曲がれば大山千枚田棚田倶楽部へ至る。
 左へ直進加減で曲がれば、嶺岡中央林道に達して左折し、カーブミラーの山崎から二ツ山(南峰)へ至る。

 H−6 二ツ山 山頂
 嶺岡中央林道のカーブミラーのあるところ(東電柱大田代313柱)を西側の登り口として、わずか東側の東電
柱大田代311柱のところ、更に東側の東電柱大田代305柱のところから北側の藪の中に踏み跡を辿る。真中
の東電柱大田代311柱からの径が一番いい。短く、踏み跡も紛れが少ない。僅かな時間で石碑の前に達する
ことができる。ひらつか地区活性化協議会のご尽力により平成22年幅広い段径が造られた。山頂も好展望が
得られ、大勢でも落ち着いて休憩できるようになった。
 北寄りに名主善衛右門君遺巧碑がある。山論(入会権争い)をおさめた名主の遺功を称え、碑を建てここを公
園とする旨が彫られている。明治44年(1911年)のことだ。これより先、この石碑の脇を北へゆるく下る径は北
大田代305柱からの径を合わせた後、やや急な坂径になって下る。藪や枝が径に被さっている。径の刈り込み
も悪く下り加減になる。藪を突いて下ると未舗装道路に出る。北峰との鞍部を横切る道路だ。この道を西へ少し
下ったところに北峰への分岐がある。

H 鬼手山 南側から見た森

 H−7 二ツ山 南側から 酪農のさとから
 酪農のさと資料館前→0.10←防火水槽→0.20←カーブミラー→0.20=0.15←中央林道→0.05←
大田代への分岐→0.10←二ツ山(南峰)

 国道410号線に面して酪農のさとがある。広い駐車場と公衆トイレ、軽食堂がある。乳牛の研究所が北側に
ある。立派な建物は資料館で、その南側の舗装道路を西へ進む。直ぐに道路は左へカーブし駐車場を左下に眺
める。酪農家の牛舎があり、六地蔵像の先の一軒家の道路左手に防火水槽がある。右手に山道がありこれへ
入る。二つめの集水タンクで左に折れた道は緩やかな登りになる。道の切開きには幅があり、下生えのため踏
みあとは狭いが問題なく舗装道路に出る。カーブミラーのところで、右北西へ舗装道路を進むと嶺岡中央林道に
出る。右折して二ツ山へ至る。

 H−8 二ツ山 南側から バス停大井橋から
 バス停大井橋→0.25=0.20←ガンコ山→0.10←カーブミラー→0.20=0.15←中央林道→0.05←
大田代への分岐→0.10←二ツ山(南峰)

 バス停大井橋は国道410号線の旧道側にある。バスは便が少なく事実上利用不能だ。北側に大徳院の境内
の擁壁があり、その西側、商店との間の道路を進む。幅広い舗装道で、右側に桜並木が現れたところが、ガンコ
山ツリーハウスヴィレッジだ。左側の山の斜面にツリーハウスが何棟も並んでいる。道路が左へカーブするとこ
ろカーブミラーがある。酪農のさとからの山道の分岐点だ。更に舗装道路を進むと嶺岡中央林道に出る。右折し
て二ツ山へ至る。

 H−9 頑固山 ○325
 大田代と嶺岡中央林道との中間、二ツ山南北両峰の中央の峠への分岐が東側にあります。ここの僅か北側に
頑固(がんこ)山への入口が西側にあります。鋸山とも岩光山ともいうそうです。
 入口→0.05←頑固山

 大田代の分岐を右側へ進む。チランジアを栽培しているビニールハウスの脇を通る。山神社に出る階段が右
手にある。道路は尾根筋になり、左手東側は水田、右西側は畑地だ。この畑地の南側にコン盛りとした藪があ
る。その中央に踏み跡があって、これへ入る。左右に急斜面を持った狭い尾根径に変わって直ぐ、樹木に覆わ
れた山頂に達する。踏み跡は更に西へ下っている。岩のテラスで、真東を除く300度の展望を眺めて戻ること。
急降下の狭い踏み跡へは深入りしないこと。

H 大田代丁字路

I中塚山 ○320 大塚山 ●360 嶺岡キャンプ場から 
 バス停御園橋→0.15←三又→0.10←尾根筋→0.10←嶺岡キャンプ場→0.10←峠部
→0.25=0.15←大塚山

 嶺岡キャンプ場の入口付近、坂道でカーブした先の右手に石段がある。大石宮・愛宕神社の表参道だ。
 表参道の階段の下から道路を直進する。右へカーブする道路はキャンプ場に入る。左へ道路は続いている。
ゆるい登りの径は左右に低い崖の切り通し部を最高部として下り始める。左手の尾根の南側左手にに奇麗な
径が取り付いている。中塚山への径だ。ゆるい坂道を進むと二つの石宮が東を向いて並ぶ頂上に出る。東側
は切れ落ちていて、鴨川方面が眺められる。
 中塚山への分岐より北寄り、低い崖の切り通し部の最高部よりわずか南側に、大塚山への登り口がある。笹
薮の中に赤い境界見出し標があり、これを辿る。小さな崩落と密生した笹などで道はわかりにくいが尾根筋を目
指して藪を漕ぐ。肩の地形からは広い踏み跡になるが小さな急登になる。狭い尾根筋になると木立をかわして
峯岡基地のある愛宕山が見える。
 大塚山の頂上には絵馬型の山名標識があり、南側の一段低いところには平地がある。

J大塚山 ●360 西側から
 大日岩西側の分岐→0.15←大塚山西分岐→0.05←大塚山
 嶺岡中央林道1号線分岐点東電柱細田195柱→0.15←大塚山西分岐→0.05←嶺岡大塚山

 大日様の標識のある馬の背、西側の分岐から更に南へ進む。急な斜面に切られた狭い水平路を進むように
なる。低い尾根が正面にあり右手に別の径が分岐している。この右へのT字路のところ、左手の斜面にマーキン
グが取り付けられている。ゆるい斜面の中に薄い踏み跡があり、これを辿ると尾根筋になり明瞭な踏み跡で頂
上に導かれる。頂上のやや東側に木立が途切れ南側嶺岡方面が眺められる。
 嶺岡中央林道1号線、基地への分岐から更に林道を西へ進む。東電柱細田195柱付近で北側斜面の藪
の中に色の剥げかかった赤白のポールを探す。その脇に狭い踏み跡が下っている。下って右折する。ゆるい下
り径の中に、ここが十字路だった時の道標の石柱が立っている。右手の山が径に迫るが、その先で低い尾根が
左西に延びているところに左側に明瞭な踏み跡が分岐してる。右手の斜面にも薄い踏み跡があり、これを辿っ
て頂上へ至る。
 西に向かって延びている踏み跡は始めだけが明瞭で、尾根の先端で左に曲がったのち下生えの多い源頭部
の斜面で踏み跡は不明瞭になって元名鉱泉に至る。進まないこと。

K不通の林道ー嶺岡線
 酪農のさと資料館前→0.10←無名橋→0.10←5本杉無名橋

 酪農のさと資料館の北側の道路を丸山川に沿って西へ進む。研究所の先、二又は左側の川沿いの未舗装道
路を進む。小さく蛇行する川筋を左手に見ながら進む。無名橋が渡るのは支流で、左岸のまま進む。杉の木が
5本立つ広場の先には無名橋があって、右岸の道に換わるが、路面は荒れ模様でその先で通行不能になる。
5本杉の広場までで戻りたい。

H 大石宮・愛宕神社

L東房子嶺と嶺岡中央林道から 
 [バス停]山田中(大関橋)→0.10←御殿山登山口(仲の作橋)→0.05←[バス停]山田(東星田集会場)
→0.10←五叉→0.30=0.25←嶺岡中央林道東電柱341柱→0.05←林道分岐→0.05←
大田代への分岐→0.10←二ツ山(南峰)
 林道分岐→0.05←嶺岡苑

 御殿山登山口の大関橋北側には地域の人のゲートボール場と公衆トイレ、駐車スペースがあるので、車の時
はここに駐車したい。
 ここより主要地方道89号線を東へ進む。山田橋、御殿山への登山口、東星田(とぼしだ)集会場、もう一つ東
側の御殿山への登山口を右側に見る。左手にはその後、二ヶ所道路が分岐しているが、その二つ目の道路
で、左へ入る。街灯番号03−01のところだ。
 急なコンクリート舗装道路の登りが一旦終わると、幾つもの道路が交差している五叉路に出る。左手の下って
いる未舗装道路は一つ目の分岐からの道だ。右手の水平な道は田畑に通じる道路だ。真中の一番急勾配で登
っている道路を進む。
 左手に御殿山の特徴的な丸い盛り上がりと、大規模な山崩れのあった金ヶ塚山がよく見える。この急登もすぐ
終わり、ほとんど水平な未舗装道路になる。左右に洒落た家が数軒有る。この屋並みの外れから、尾根筋の道
路になる。切り開かれた山の斜面を西に巻く。巻き尻には木々に覆われた径が右後ろから合流しているので、
逆コースの時は注意したい。左西へ繋がる狭い尾根の分岐では右側の潅木で覆われた巻き径を進むが、その
後は左巻きの径を進む。峠といえないような低い尾根筋を越えたのち、左へ刈り込まれた草地の植林地を緩く
登る。ここの右側の小ピークが東房子嶺(とうぼしれい ●276)らしい。巻き尻にある54の文字の読める境界
杭の位置で、尾根筋へVターンすると、57標のピークに達する。小さな岩が杭の脇にあるほか何もない。三方
は潅木の林だ。
 46標に続く47標であるべきコンクリート杭の位置では、正面の尾根筋を右に巻けば狭い巻き径を進んで、集
水枡とガードレールをまたいで、嶺岡中央林道一号線の舗装道路に出る。そのわずか西側が蛇籠だ。47標コ
ンクリート杭の鞍部では幅広く刈り込まれた正面の尾根筋を登ると、48標杭を経てさらに登り、蛇籠の上から嶺
岡林道に下りる。

K 酪農のさと 山の斜面は花盛り 左端の三角屋根が資料館(見学展示)

 ここより僅か西側には、嶺岡苑=嶺岡三郡山(○317)という園地がある。また、林道を東へ進んで、山崎曲が
りのカーブのところ左手には細い踏み跡がある。これは山神社の参道だ。右手に林道西の谷、大田代(おおた
しろ)線が分岐した先、今度は左手に急な下りの道で大田代への道が分岐している。ここから東へ進む林道が、
山崎曲がりのカーブをしているところの南側に、カーブミラーと東電柱大田代313柱が並んでいる。お手製のき
れいな案内標識が北側にあって二ツ山へ案内される。     房総丘陵