清澄山

 全般 妙見山 ●377             房総丘陵
山頂一帯に千光山清澄(せいちょう)寺の境内が広がっています。バス路線があり、この山自体は登山・ハイキ
ングの対象としては元清澄(もときよすみ)山へ、麻綿原(まめんばら)高原への入山・下山箇所になっています。
(清澄八名山  1.妙見(みょうけん)山魔尼山=本文 2.富士山=本文 3.宝珠山=本文 4.如意山=本
文 5.金剛山=本文 6.露地山=本文 7.独鈷山=本文 8.鶏奔山、鶏毛山=二タ間川、本沢林道の東
京大学千葉演習林のゲートの東側にある○227.7のピーク=房総山岳志 内田栄一氏=●228 本文で
紹介、○220.1のピーク 千葉中央博物館 演習林の図 位置不詳)
 県指定有形文化財。清澄寺中門。茅葺切妻造り。正保四年(1647年)の建立。
 県指定有形文化財。石造宝篋印塔。境内中庭、霊宝殿と通路の間にあり、蛇紋岩の総高さ1.57メートル。
応永十四年(1407年)の造立。
 県指定有形文化財。石幢(せきどう)は妙見山への登山道の途中にある。高さ2.08メートルの八面幢。応永
三十一年(1424年)の造立。
 国指定天然記念物。清澄の大スギ。古くから「千年杉」と呼ばれて地域の人たちから親しまれてきた。高さ43
メートル、幹周り15.2メートル、樹齢500年。
 鴨川市指定天然記念物。清澄の大クス。霊宝殿と通路の間。高さ25メートル、幹周り8.2メートル、樹齢
500年。
 県指定天然記念物。清澄のモリアオガエル。

@ 妙見山頂上の妙見堂

@安房天津(あまつ)駅からバスを利用して−関東ふれあいの道 21 アジサイのみち の一部
 バス停清澄寺→0.15←NTT十字路→0.10←石標→0.10←左林道分岐(菖蒲沢林道)→0.10←
十字路→0.05←麻綿原高原丁字路分岐(=妙法生寺前)→0.05←大多喜町営駐車場

 JR外房線安房天津(あわあまつ)駅下車。鴨川市コミュニティバス奥清澄(きよすみ)、四方木(よもぎ)行きバ
スに乗車する。
 バス停東大演習林の近くに黒門があり、ここには隣接して駐車場がある。バス停市営駐車場にも舗装された
駐車場があり、それぞれに公衆トイレがある。バス停清澄寺で下車する。このバス停の裏手には小さなピーク
如意山(○330)があり、登って回遊できる。そこからは海側の展望が一段といい。空手の新派が修業された
場所だという。東屋もある。バス停の向い、有料駐車場越しにもメルヘンチックな外観の公衆トイレがある。その
脇につられた道は、天富神社の社殿のある露地山(○330)に至る。そこから北へ緩く下れば清澄寺の参道の
商店街に戻る。
 門前の商店街を通る。仁王門より入ってすぐ左手の本堂の左手から赤い旗の立っている段を上る。途中には
石幢があり、院とも呼ぶ377メートルの妙見山、山頂には妙見宮が鎮座している。
 境内には国の天然記念物指定の大スギがある。推定樹齢は450年とされるものだ。又、県指定の天然記念
物モリオガエルの生息する池もある。更に境内の奥には旭が森という小ピークへの分岐が右手にある。その付
近では高いところで、太平洋側の展望がある。右手への分岐の先には白い仏舎利塔がある。広場が開けてい
る。ここまで来る観光客は少ない。民家の畑が網で囲われているように鹿が多く、気をつけていると周囲の森の
中に見つけることもある。
 仁王門の外、北側にも公衆トイレがある。祖師堂の裏を急傾斜の道路を北へ登って行く。左手の山がなくなっ
て北側の見通しがよくなるとゲートが有る。施錠されて車両は進入できない。人のみの出入口がある。右側の
岩の壁に登り道があって、下馬不動明王(慶應四年1871年)の奉られたピーク金剛山(○330)がある。そ
の先で、道路は十字路になる。
 十字路の左はNTTの中継場への道路だ。これに入るとすぐ道路は二分する、右に分かれた道の左斜面に梯
子が掛けられ、崖の上に大山祇命が祀られている。中継鉄塔の先のピークには踏み跡も標識もないがこれが
●365のピークだ。
 十字路から先、麻綿原付近までの一杯水林道は未舗装だが、東大のパトロール車が毎日のように入ってい
るので、路面に特別悪いところはない。房総ふれあいの道の石標や関東ふれあいの道の道標がある。清澄寺
バス停2.5の標示のところには、北側左手に別の林道(菖蒲沢)が取り付いている。
 ゲートがあってこれを抜けると十字路だ。右手下は林道天津線東側は内浦山県民の森の中を抜ける林道奥
谷(おくやつ)線で、どちらも完全舗装の道路だ。北側の道路は最近、舗装された。その緩い登り道を進むと、
舗装道路の丁字路に出る。右折すると六地蔵前から大多喜町営駐車場に向かう。そこには公衆トイレもある。
左直進は麻綿原高原、妙法生(アジサイ)寺の前だ。(みょうほうしょうじ)
 林道天津線は最初だけ西、すぐ南へ曲がる。かなりの距離があるが、全線舗装道路で、天津神明宮の前から
バス停神明神社前へ行かれる。1時間毎にJR外房線安房天津駅、安房小湊(こみなと)駅行きのバスがある。
神明神社境内には県指定の天然記念物、落葉高木マルバチシャの木が四本ある。奇麗な公衆トイレもその裏
にあり、道路を隔てた西側に一般者参詣者用の駐車場がある。

B 麻綿原の天拝園の六即門

A清澄八山
 A−1 富士山 ○360
 バス停清澄寺→0.25←富士山

 バス停清澄寺から清澄寺仁王門を目指す。門の西側にはコンクリート舗装の道路が下っている。突き当たり
の左手には地蔵像の奉られた覆い屋があり、その正面にはまだ西へ山径が続いている。Zターンを繰り返して
岩の斜面に挟まれた谷に降りる。
 丸太橋の先「保護樹さわら」の大木の脇、右手の尾根筋の踏み跡を辿る。タワでは右直登すると石祠のピー
クに至る。明和四年(1767年)の紀年が読める。キーリークの石板もある。
 東側には浅間山歩道が尾根筋にあるが、これ以上は進まないこと。

 A−2 宝珠山 ○350
 バス停清澄寺→0.10←宝珠山

 バス停清澄寺から清澄寺仁王門を目指す。僅か北側公衆トイレの西側、消防団の倉庫の一軒分南側に西へ
進む街路がある。西へ進んで民家に突き当たり右折する。緩く登って直ぐ左折する。西へ進んだ右手に急な段
径があり、これを登る。「保護樹すぎ」の大木は雷を受けて半枯死状態だ。山頂には背丈よりも高い切り株に屋
根が掛けられ、洞に社が作られている。毘沙門天像が奉られている。

C 高天神山の三角点標

B麻綿原高原 ○360
 B−1 関東ふれあいの道 21 アジサイのみちの一部 

 バス停清澄寺で下車。清澄寺の参道から、山門の前を通り裏手へ回る。ゲートを抜けると、一杯水林道にな
り、未舗装道を直進する。麻綿原高原に近いゲートを抜けると十字路だ。東は林道奥谷線で内浦山県民の森
を抜ける。南のは林道天津線だ。左手北側の舗装道路を進むと、道路の丁字路に出る。
 右折すると六地蔵の前を通って、町営駐車場に出る。そこには公衆トイレがある。会所(かいしょ)方面への
道路が続いている。
 道路を直進すると右手に分岐がある。右手へ入ると妙法生寺の林の中を抜け観音像の前に出る。右手は書
芸館、左手は書学館で、その奥に参拝者用のトイレもある。階段を登ると妙法生寺本堂前に出る。その左手で
は休憩もできる。この裏手の山に天拝壇があり、その前からは海が眺められる。
 道路を直進すると右手に分岐がある。そのまま道路で直進すると、道路に沿って左側にアジサイ園が広が
る。六即門からも、このアジサイの斜面に入ることができる。入るとすぐ径はすぐ二分する。どちらも回遊して奥
で繋がっている。右よりの一番高いところへ進むと初日山(○330)の頂上で、その更に右手に天照宮がある。
その裏には北へ延びる尾根筋に踏み跡が緩く下っている。痩せた尾根になると右下に道路が見える。
 六即門を左手に見て右手に八角堂への径を分ける。その左手には段径があって、やはり天照宮に至る。天
照太神社がある。そのまま道路を進むと、左手の尾根に取り付く細い踏み跡がある。登ると左手は天照宮へ戻
る方向で、右手は正面のピークを左へ巻く径で、石尊山に至る径になる。コースの案内は石尊山へ。
 会所から麻綿原高原を抜ける道路はアジサイの咲く6月20日から7月31日まで、会所からの一方通行にな
る。会所の西側に親水広場があり、ここには相当数の駐車が可能で、ここより西行きの一方通行になる。麻綿
原を経て、北側、横瀬の集落への分岐点までだ。但し、許可車の逆行があるので、注意を喚起する看板が並
ぶ。(麻綿原高原から横瀬分岐を経て老川までの車道は房総ふれあいの道 麻綿原高原のみちだ)
 残したい“日本の音風景100選”にここのヒメハルゼミが選ばれている。このセミは体長3センチほどの小型
のセミで、いっせいに鳴きだし、一斉に鳴きやむという不思議な習性がある。天然記念物に指定されている。

 B−2 房総ふれあいの道 麻綿原のみち 横瀬から
 町道横瀬分岐→0.10←横瀬→0.30=0.25←石尊山・麻綿原尾根の分岐→0.15=0.10←
タブノキ分岐→0.05←馬頭観音分岐→0.10←尾根道路→0.15(尾根筋経由)0.10(道路経由)←
麻綿原高原分岐(=妙法生寺)→0.05←大多喜町営駐車場

 麻綿原高原がアジサイの季節になると、一方通行の出口になる箇所が、町道の横瀬分岐だ。麻綿原側には
ゲートがあるが、いつも開いている。
 横瀬分岐からは緩い下りの舗装道路でこれが左へカーブしながら下ると横瀬の集落だ。舗装が途切れて未
舗装になり、二又がある。左へ入るとすぐまた左手に石段がある。町の有形文化財に指定された虚空蔵菩薩
像のある堂に続く。二又のある西側には笹竹の間に狭い段径が下っている。径は傾斜を持った水径になる。
川の右岸に出たら上流に進んで右へ曲がって左岸へ上がる。その径も緩い傾斜の水径だ。
 左右に最後の畑を見ると北側には川を挟んで先ほどの集落が見える。左に曲がりながら林の中の尾根径に
入る。この先は基本的には一本道で、忠実に尾根筋を辿る。左右に小ピークを巻く。その巻いたピークとは反
対側の先には奇麗な枝尾根の径があるが決してこれには入らない。全体が登りなのに岩壁のピークの左を巻
いて岩の階段を下る。これが痩せ尾根に変わったところでピークを振り返ると、石祠が中腹にある。大正五年
(1916年)にこの付近を公売で買い、同六年に建立した山神宮の石祠だ。その後は、登り一箇所でやや広い
ところに出る。石尊山と麻綿原を案内する千葉県道標整備協議会の標識を裏から見る。右下に溝径が下って
いる。その方向は、モミの木・大岩壁を経て石尊山へ至る。直進する方向は左へカーブしてピークを右側から
登って振り返ると、石祠がある。タブノキ分岐を左へ進み、馬頭観音像の建つ分岐を右に見送って麻綿原高原
に至る。この付近がここでは一番高い。尾根筋の左下に町道の舗装道路を見る。尾根通しで進んでも道路に
下りても進んでもいい。アジサイの脇を抜けて左折すると、町営駐車場に着く。広い駐車場の一番手前には公
衆トイレがある。

D 左側は鳥居と熊野神社、正面は見星院。

C高天神(山) △370.0
 清澄寺→0.15←NTT十字路→0.10←石標→0.15=0.10←高天神(山)

 バス停清澄寺から麻綿原高原へ向かう。NTTの十字路から先、麻綿原入口までの一杯水林道は未舗装だ
が、路面に悪いところはない。房総ふれあいの道の石標や関東ふれあいの道−清澄寺バス停2.0の標示な
ど、道標は多い。その石標のやや東側、東電柱732付近の北側の崖の斜面に、西向きに緩く登る「バンド」が
ある。右側の崖に軽く手を当てる方向に向き直ってすぐに一段高いところに上がる。ここで尾根筋を乗り越すと
東に向いて踏みあとが続く。痩せ尾根を経て、幅のある斜面を登ると、喬木に覆われたなだらかなピークに出
る。三角点がある。展望は無い。下山もこの往復がよい。
 関東ふれあいの道の道標−清澄寺バス停2.5の標示のところには、北側へ別の林道(菖蒲沢)が取り付い
ている。ここの北西尾根に薄い踏み跡があり、これを上る、一杯水林道と並行している。三本の松の所から一
旦鞍部に下った後、緩く上る。急登にかわって、これまで苗木や小木の枝に通りにくかった道が、喬木に覆わ
れたなだらかなピークになると、三角点がある。展望は無い。登山も下山もこの径は避けること。

D四方木
 D−1 雄滝雌滝
 バス停四方木→0.05←浅間観音分岐→0.15←雄滝雌滝
 バス停西原→0.25←熊野神社、見星院

 安房天津駅下車。奥清澄、四方木行きバス路線はバス停清澄寺からバス停奥清澄間、平成25年4月から
デマンド運行になりました。バスはバス停東大演習林からバス停清澄寺を往復して四方木へ向かう。四方木
は、国境の尾根筋より北側にあるが、昭和29年天津に付属かえされ、鴨川市旧天津小湊町だ。車の時はこ
の付近の道路の路肩が広い所を選んで駐車すること。又はバス停四方木ふれあい館から東へ進んだ箇所に
あるふれあい館の駐車場を借用すること。滝に近い不動堂の脇には駐車スペースがあるが、そこまでの道が
狭いこと、すれ違いに充分な箇所の少ないことなどから、これは遠慮したい。メンテナンス用車輌のものと解し
たい。
 バス停四方木の標識の脇から東へ入る。屋敷への私道のほかには紛らわしい分岐はない。右手の擁壁に見
える浅間観音の標識は見送る。民家が途絶えて道は右へ曲がる。小さな駐車スペースがあり、左手に不動堂
がある。滝観不動明王の堂の脇から、狭い山道が下っている。不動の滝の案内標識もある。これを下って川
原に下り、やや上流に進むと滝の前面に出る。正面の太い流れが雄滝で、左に細い雌滝がより添っている。
紅葉の時期には周囲の木々に色づくものが多く、見事な眺めになる。
 不動堂の脇、細い下りの径があって、これが直線的に延びている。折り返して左岸に出て落合橋にでる。そ
のわずか下の岩壁の湧水が延命水だ。橋を渡ると、さらに小川を渡る。キャンプ場の跡地で、管理事務所の
建物が残っている。登りの径が有って厚い枯葉を踏んで進むと、市で設置した通行止めの柵に出る。径は数
十メートルの断崖になって途切れて川に落ち込んでいるので、ここまで進んではならない。穴の渕という川回し
の川トンネルの崩壊跡だ。
 落合橋の左岸を下流へ進むと対岸に小さな滑滝が見える。
 バス停は四方木の北側に、四方木ふれあい館、西原と続いてトンネルに入る。その二つのバス停のほぼ中
間に東側へ入る道がある。(三つのバス停の距離は短い)民家と畑の面する狭い道が下りに変わると橋に出
る。駿河橋と銘があるこの橋は、はるか下方に水面が見えるが、橋のすぐ下に岩が見える。川回しのトンネル
の上の痩せ尾根の鞍部に掛けられた坂道の橋だ。「甚兵衛沢の穴」があるわけだ。急な下り坂が水平になる
と、左分岐は広場になっているが、右側へ進む。左右は休耕田で、水草やイグサのような植物が見られる。右
手の振り返る方向には高度差のある岩壁が見上げるように迫っている。左右の湿地を抜けるころ、右手に丁
字型に細い道と壊れかけた板橋と農機具庫があり、これに入る。山道に変わって、右へ曲がり込む。一回S
カーブ型にジグザグしたあと正面の切り通しに出る。丁字路で、左は古川に至る径で、右側へ折れる。左側
に廃屋になった民家が現われる。溝径に変わってこれを下ると、白木だったらしい朽ちかけた鳥居が左手に
見える。石段があり、熊野神社に出る。左側には庚申像もある。鳥居の隣にある大きな屋敷の前には石仏
が並んでいる。見星院という寺だ。径の先の右手には石仏や墓石が並ぶ。径にはロープが張り渡されて、
市によって通行止めにされている。径は高さ数十メートルの断崖になって途切れて川に落ち込んでいる。こ
こまで進んではならない。対岸には岩壁と、この径の取り付きが見える。
 滝観不動堂の脇には不動の滝の案内標識があり、雄滝雌滝の前に導かれる。地形図は本流のやや下流
の位置違いに不動滝の記入がある。

D 四方木熊野神社の社殿

 D−2 四方木浅間山 ●308
 バス停四方木→0.05←浅間観音分岐→0.20=0.15←浅間山

 バス停四方木から東へ入る。右手の擁壁に浅間観音の標識があり、急坂道がある。その先は石像と慰霊
碑の並ぶ拝所だ。そのわずか手前西隣の道路を南へ進む。
 道路が尽きて左手に青い壁の一軒家がある。その隣に素木鳥居がある。狭い径はコンクリート段の参道
に変わる。その傾斜が増して石祠の前に至る。コンクリートの壁と立派な屋根に覆われている。
 この上へは径らしいものは無いが、左右に交錯する獣道程度の踏み跡を左右に折り返して尾根筋を目指
す。下生えのないタワの僅か上で石碑の立つピークに達する。中央に大権現。御嶽大天狗、石尊小天狗、
天保六年(1835年)などと読める。こちらが●308のピークだ。
 鞍部へ下り、再び急傾斜の杉林を登る。右寄りよりも左寄りの方がいいようだが、参道になる径は無い。新
しい石碑富士登山記念人古い石碑が並んでいる。残念ながら展望は無い。その先は一段低い小ピークがあ
る。

◎ 清澄寺境内の宝篋印塔

E涕涙石バス停からバス停清澄寺と独鈷山 ○280
 距離としては短いがユニークな道なので、清澄寺からの帰路などで時間にゆとりのある時、これを歩いてみる
のもいいでしょう。ただし、案内は登りの方向です。
 バス停涕涙石→0.10←バス停清澄寺
 バス停涕涙石→0.05←石仏の登り口→0.20(独鈷山・山頂経由)←南側登り口→0.05←石仏の登り口

 涕涙石(ているいせき・ていりゅうせき)バス停の東側に傾斜の急な坂道が付いている。その更に右手には石
碑も建っている。カーブを繰り返して登って行く道路の右手には女人堂跡という場所がある。又、左手の崖が穿
たれて地蔵像が安置されている。その山には階段が付けられ、登るとコンクリートブロック造の観音堂がある。
鉄扉の中には観音石像が奉られている。道路の右側には空の洞窟があり,更にその先に又、小さな洞窟があ
る。岩肌から滲み出る水を溜めて利用する古い施設で、今も使われている。ここで道路は左に曲がって町営駐
車場付近に出るが、そのままの方向で階段を登ると清澄寺バス停前の広い駐車場の一角に登りつく。
 バス停涕涙石から道路を南へ下ると西側に石造地蔵菩薩像が祀られている。その脇に段径があり、これを
登る。石の多い急尾根には新独鈷山歩道の標識がある。直ぐに山頂に達する。展望は無い。五十猛命という
石碑が建っている。尾根筋のまま南へ下ると、太い木の脇で尾根筋から東へトラバース径に変わり、県道に達
する。そこにはXXQ−0の標識がある。東電柱57柱の脇だ。

F外国種樹見本林
 珍しいメタセコイアの大木が見られます。
 バス停見本林→0.15←最遠部

 安房天津駅下車。バス停見本林下車。新道工事が進行中で、このバス停付近だけはできている。東側に駐
車スペースもあり、「外国種樹見本林」のわりと大きな標識の脇から、山道を進む。
 左手には草に隠れて石段があり、小枝の陰に種子(しゅじ)の石塔がある。径は痩せ尾根になり、三本に分か
れる。右側は尾根の南側を進む径で、一部アップダウンにきつい所がある。中央は、尾根筋で進む径で、ピー
ク付近には頭のない坐像がある。僅か下ると丁字路になる。左側は尾根を踏み替えて、北側を進む径で、すぐ
左手に北側へ進む分岐があるが、これには入らないで右側を進む。緩い下りの径の左手に樹皮の厚い大木メ
タセコイアがある。
 往復してもいいが、別の径で戻ってこられる。

F 小枝の陰にある種子(しゅじ)の石塔
G ここが二タ間川上流のゲートです。

G二タ間川
 素晴らしい渓谷美で、その奥に滝が二つあるというが、その場所は東京大学千葉演習林の中になってしまう
ので、入林は差し控えたい。
 安房天津駅→0.20←バス停坂本→0.10←前谷橋→0.05←ゲート
 安房天津駅からバスはあるが、本数も少ないので歩いてしまいたい。千葉演習林の事務所前を通ると国道
128号線の立体交差を潜る。細い道路が左手に取り付いている。これが県道の旧道の分岐で、これに入る。
鳥居橋を渡った丁字路には石仏が並んでいる。他所では粗末に扱われていることが多いが、屋根が懸けら
れ、石仏の名前が設置されている。その脇には大きな四角い石が並んでいる。六地蔵のあとらしい。

H 二タ間川から見る。左側が引土浅間山。右側が天道山 しろ山
H 引土浅間山 山頂 このとき双眼鏡が置いてあった。

 バス停坂本から右側へ分岐し下っていく。新道の高架の下を通る。左右に民家が点在し、地蔵像、「たいしゃ
さま」など石仏が各所にある。「無料駐車場」と稚児滝、観音滝、1.2キロメートルを標示する石柱が建ってい
る。直ぐ右手には前谷(まえやつ)橋がある。これは見送り、手摺のない木の橋で二タ間(ふたま)川の左岸へ
渡る。まもなくゲートだ。二つの滝は東京大学千葉演習林の中だ。必ず事前に入林の許可をえること。
 二(漢数字)タ(かたかな)間(漢字)川、漢字かな混じりの名前だ。

H浅間神社 ●88 (引土浅間山)
 整備に費用をかけたという看板に城山公園という文字が見られます。
 安房天津駅→0.15←突き当たり左折−引土青年館=浅間神社→0.15=0.10←
浅間神社=頂上(引土浅間山)

I 葛ヶ崎城跡西峰の石祠群
J 前谷橋

 安房天津駅から県道に出て天津交差点を西へ折れる。天津橋からはもう双子の山が見える。その橋の先で
城山公園への標識(道路の上部)を見て左折する。突き当たりで左に曲がると、もう海岸で、二タ間川の河口
だ。
 安房天津駅から県道に出て天津交差点の狭い道を直進する。右手に駐車場があり、海岸に出る。右手に曲
がって、ふれあい橋で二タ間川を渡り、右岸を河口へ進む。

J 鍛治坂の杭 二つある 西側 W45の杭が隣にある。
K 王子神社の参道、右側にユニークな石造物が並ぶ。
木に重なって石棒がある。長さ48センチ、直径12センチ。右下です。

 引土(ひきつち)青年館の建物への階段を登る。浅間神社の社殿がその右端になっている。左側には更に奥
へ登る階段がある。小さな社を拝したのち、急な階段の道を登る。手摺、柵がある。登りきると水平な痩せ尾根
になって、左側に海が眺められる。小さな社の先で道は再び急な階段になる。その先で二又になる。左が頂上
だ。小さな社の中には石の祠がある。本格的な双眼鏡があって、海と海岸が三方眺められる。その先の径は
少し下って先ほどの道と合わせて曲がり込むと、小さな洞窟がある。

I葛ヶ崎城跡 天道山 ○70 浅間神社のある東峰より西側にある峰
 安房天津駅→0.15←突き当たりを右折→0.15←西側の峰=天道山

 安房天津駅から県道に出て天津交差点を西へ折れる。天津橋からはもう双子の山が見える。その橋の先で
城山公園への標識(道路の上部)を見て左折する。突き当たりでは右折する。双子の山の鞍部の真北で道路
は左へカーブする。わんぱくハウス(市の施設)まで舗装道路が通じている。左カーブを進まず直進すると、広
い無料駐車場に出る。
 道路が未舗装、山道に変わったその先の鞍部に東西へ向かう踏み跡がある。木立ち越しに海と屋根が見え
る。右手西側へ痩せ尾根の踏み跡を急登で辿る。すぐに傾斜は緩やかになり、踏み跡が曖昧になる。左側の
ピークを外して右へと、緩やかな登りの落ち葉の中に踏み跡を辿ると広い緩やかな尾根筋に出る。左へ折れ
て、これで上る。西峰の頂上には5柱の祠が並んでいる。わりと新しいものだ。古い祠の屋根石が、そのかげ
に転がっている。広い尾根筋の北側は城跡の曲輪の跡らしい平地が高低差を置いて、数ヶ所ある。
 「わんぱくハウス」の舗装道路が、未舗装道から細い踏み跡に変わる付近で右手の山裾を目指して薮を抜け
ると、北側へ進む踏み跡がある。進むにつれて、踏み跡が明瞭になる。左後への折り返しからジグザグを繰り
返すと、北側にある一番低い曲輪の平地に出る。段々状の平地を上の段へと、幅広い尾根筋を辿れば西峰の
頂上・天道山(てんとうさん)に出る。

K ●165には石尊と読める杭が埋め込まれている。好展望の場所だ。

J鶏毛山、硯石峰、烏帽子山 向峰歩道 ●228
 安房天津駅→0.20←バス停坂本→0.10←前谷橋→0.35=0.30←鶏毛山鍛治坂(西≒一四七分岐)
→0.20←右後ろ合流点W38→0.10←硯石峰→0.40=0.45←烏帽子山→0.35=0.30←急坂分岐
→0.20=0.15←ツクバネガシ一杯水林道合流≒菖蒲沢林道丁字路

 安房天津駅からバスがあるが、歩いてもいい。バス停坂本から右へ分岐する。右岸の道路になり、無料駐車
場の先右手に橋がある。ガードレールの手摺りの下に銘板がある。この前谷(まえやつ)橋から民家の石垣を
見上げる。廻り込んで石垣の前から細いコンクリート道路を石積み塀に沿って進む。民家の左を行く径は狭
い。獣避けの網があるときは注意して開閉する。熊笹が径をさらに狭めている。二又は右へ上がり、畑の囲い
の脇に出る。やや急な尾根筋の径は枯れ葉の深い溝径からマテバシイの林の中に入り、左へ進む。右へカー
ブして尾根筋に取り付く。林を抜けて裸地状の尾根筋では海側の眺めがある。唯一の展望箇所かもしれな
い。右巻きの踏み跡に入らず、左寄り踏み跡の薄い尾根筋には下生えは無いが、網根が地面を覆っている。
140番台の漢数字が読める杭が連なる。二つ目の小ピークは右へ折れる。太目のマテバシイ並木を辿ったW
45のプラスチック杭のピークには鍛治坂と文字の読めるコンクリート杭がある。これが房総山岳志でいう鶏毛
山だ。●228 但し、ここより南東にある別尾根のピークを鶏毛山ともいうことだ。樹木を透かして周囲が見え
る。東へ進んだ尾根、一四七杭の位置では左へ尾根を巻く。右へ巻いた場合は獅子巌等へ行く。別項参照
 財産区と天湊清の字のコンクリート杭と境界見出標。「大」の字の印の太目のコンクリート杭は140番台から
300番台まで漢数字が刻まれる。これが一番小まめに並ぶ。歩いていて、およそ30秒毎だ。黄色又は赤色の
細いプラスチック杭、W45からW0までを辿る。東京大学千葉演習林の向峰(むこうみね)歩道の番号だ。W
45以上は西側の演習林内で部外者の入山は控えたい。更に飛びとびに現れるのが「鹿」と数字の白いアング
ル杭。これは細い。色の関連もあって一番目立つ。これらの杭が重なったり、若干の距離をおいたりしながら連
続する。巻き径のとき境界杭は直登側になる。
 W41の痩せ尾根から広い尾根筋になってから右へ下ると、右後ろから別径が合流している。逆コースのと
き、左下巻き道との分岐になるが、ここでは右へ上がる方向へ進む。167杭とW40の接近した北側168杭で
は左へ巻くが、ここを直登すると168杭の小ピークに達する。右手に踏み跡が続いているが、天津愛宕山から
の尾根径の合流点だ。このピークの西巻き径はW39の北、右後ろからの尾根径の合流があってW38の杭
を見る。W37は赤い杭で禁猟区の看板と並んでいる。W36の先、左右が岩に囲まれた狭い岩の廊下を
下る。似たような景色が繰り返される中、特徴的だ。右Vターン箇所には樟林歩道が分岐している。その北側
の小ピークがW33・一四五の硯石峰だ。僅かな直登だ。山名の入ったコンクリート杭がある。枝先を透かして
遠望できる。巻き径は岩の目立つピークを巻く。W29では岩のフェイスを進む箇所がある。僅かな距離だが湿
っているときなど注意したい。鍛治坂歩道が左に分岐している。尾根筋に成層の岩が雛モチ鏡餅のように積み
重なる。幸い巻き径の方は眺めるだけで、上下は少ない。その分緩い傾斜でかなり左へ巻いては、右へVター
ンする。岩の積み重なる尾根の奇観は繰り返される。

K ●165石尊の好展望 南側

 W18から巻き径へ進む。ここにもモミの太い木がある。直登気味の径を進んでもう一度小さく直登すると烏
帽子山のピークに出る。杭があって山名が明瞭に読める。W17の杭を見た場合は南北にずれて、直登路の
分岐を求めること。わずかな距離だ。
 その後、ここでは珍しくシダの多い巻き径になる。二六六と鹿15、大平歩道の分岐、標識が連続する。その
後、戸立歩道の分岐もある。
 痩せ尾根筋から右へカーブして尾根先を左へ曲がりかけるところ、その尾根先の急斜面に鹿7の白い杭があ
り、トラロープが垂れている。このルートではありえないほどの細い径で急坂だ。これは林道天津線の上部を通
る箇所で、崩壊による露岩の谷の通行危険の代替だ。繰り返されるトラロープの径が巻き径・尾根筋に替わっ
て、小さな鞍部に下りる。W2杭南側の鞍部だ。ここの南東向きの下りが先ほどの鹿7に繋がるものだ。逆コー
スの時、尾根筋にマーキングが多数あるのでこれに従う。
 尾根筋は左へ曲がり、緩く下ると林を抜ける。一杯水林道が見えてくる。踏み跡は右へカーブしているが、左
寄りの肩の位置から、下生えの少ない斜面に立つ「ツクバネガシ」の標本名の取り付けられた独立樹を目指
す。W0の赤杭は小さい。一杯水林道の菖蒲沢林道の丁字路、僅か東側のカーブ地点だ。西へ進んで35分、
バス停清澄寺へ。東へ20分、ゲートを経て麻綿原の町営駐車場に至る。全行程、標高が300を越える箇所
は無く、複雑な地形だが歩道のW番の杭により、不安は無い。
 一四七杭の分岐正面のピークを右へ巻く。曖昧な巻き径をほとんど水平に進んだ先、右へカーブした幅広い
尾根の中間に鍛治坂と読める杭がある。なぜ同じ文字の杭があるのかは知らない。これがもう一つの鶏毛山
(△220.1千葉中央博物館 演習林の図)かもしれないが実際の標高などよくわからない。この尾根筋を南へ
進むと左右に尾根筋分岐するが獅子巌、●165ピークを経て東大千葉演習林の敷地附近に下る。

K獅子巌
 石尊と刻まれた杭のある●165ピークは南に葛ヶ崎城跡、東に鯛の浦の好展望が望めます。獅子頭を思わ
せる岩=獅子巌が尾根筋にあります。
 安房天津駅→0.40=0.35←●165ピーク(石尊)→0.20←黄土のピーク→0.10←獅子巌
→0.30=0.25←108号鉄塔→0.15←アンテナピーク→0.10←一四七分岐(≒東、西、鍛治坂)

K ●165石尊の好展望 東側

 安房天津駅から西へ進み、街道で右折した踏切の先、竜ヶ尾(りゅうがお)橋で右折する。王子神社の境内に
入る。
 社殿の右手から山裾を選んで細い踏み跡を繋いで緩く高度を上げる。ほとんどトラバースして西へ進む。
 社殿の左手から塀の無いのを幸いに東京大学千葉演習林の敷地の山裾を西へ進む。山道に入り折り返すと
小石祠がある。さらに折り返して西へ進む。
 コンクリート法面の上に出る。左下は国道128号線龍ヶ尾トンネルの西側で入口がはるか下方に見える。白
い杭が60番前後の数字を読ませる。急な法面の上部の径はアンテナの立つ位置から緩やかな尾根筋にな
る。
 白い杭63−2のあと急な斜面になる。細かい根が小さな階段を造っているので足元を選べばかなりの急斜
面ながら危険なく登れる。登りついた尾根は東へ下っている尾根筋が傾斜を増すところで、左折し緩やかに登
るとピークに着く。
 白い杭63−2のあと正面が急な斜面になる箇所で左へ斜面を水平に横断する。この径は若干荒れている。
左側の尾根を登ると直ぐに西側からの尾根筋と合流する。ここでこの尾根を乗り越す巻き径と右手へ尾根筋を
直登する径になる。急斜面を直登するとピークに着く。
 木の根元には石尊と読める杭がある。南側と東側の展望がいい。山頂は狭いのでパーティーの規模によって
はやや東に寄って休憩したい。北側へ急斜面を下ると左手から巻き径を合流させる。その後は痩せ尾根筋を
進む。左手下には幅広い径が並行している。その後右手の一段下にはやや荒れた平地がある。左手遠方に
深く浸食された谷が見える。その後鍋底のように浅い谷筋になる。正面の尾根筋は急斜面になるので左手の
その谷の源頭部に回り込む踏み跡もある。登りついたピークの足元は黄色い土が目立つ。
 細い木杭に108番109番の数字が尾根筋にある。小さな鞍部の先に岩がある。獅子口が開いているよう
だ。これが獅子巌だ。尾根筋を登ると左からの尾根筋が合流して小ピークを越す。右側からの尾根筋には財
産区のコンクリート杭と境界見出し標が並ぶ。こののち、これらの標識の連続する尾根筋を辿る。草が僅か生
えた裸地の尾根筋の北側には108号鉄塔が見える。鉄塔からは東へ下る。プラスチックの段が数段ある。
 アンテナの立つ割と広いピークには左側の狭い尾根があるが、ここでは右寄りに尾根筋を辿る。長い尾根の
中間に鍛治坂の文字の読めるコンクリート杭がある。その北側のコブを左へ巻くと一四七の文字の読める杭が
ある。この分岐では右へ回り込むと硯石峰から向峰歩道になる。左西側の尾根を辿ると、再び同じ文字の鍛治
坂の杭とW45の黄色い杭を見て前谷橋へ進む。
 アンテナと鍛治坂の杭附近が等高線で220の箇所で、これが○227.7という鶏毛山のようだ。一四七の杭
の東のコブと東側●228の鍛治坂杭までを大まかに鶏毛山だと考えたい。

L天津愛宕山 ●98
 安房天津駅→0.10←バス停城戸→0.20=0.15←愛宕山

 安房天津駅下車。民家越しに見える大きな建物は天津小学校で、駅前からやや左寄りに進んで小学校の脇
を通る。細い道路はこの先行き止りの看板を見て右折し、通り抜けた路地から左折する。大きな寺、萬福寺の
前の三叉路で県道に出る。その僅か東側がバス停城戸だ。駅前からは一旦西に進んで南へ進み、鴨川市天津
支所の前を通るバス通り、県道の方が道路としてはわかりやすい。
 バス停城戸(きど)の僅か東側の角を左手北へ曲がる。三角の破風の屋根が見える。コミュニティあたごの広
場には小さな「灯台」がある。広場の東寄りに擬木の段径が登っている。左右にジグザグを繰り返して高度を上
げる。5折れ目の角には金毘羅神社があったが崩壊し、今は手水石と廃材がある。更に径を折り返すと航路標
識「小さな灯台」があり、愛宕神社の社殿がある。その脇には昭和八造立の300年紀念の石碑が建っている。
南側の展望がいい。その脇にある稲荷の小祠は荒れている。これらの三柱はコミュニティあたごに降ろされたと
いう。
 東へ山道が延びている。マテバシイの大木の中の径は落ち葉で埋もれているが幅は広い。一回大きく折り返
したあとの合計17折れ目の右手はもう頂上の平地だ。
 やや薄暗い平地はマテバシイの枯葉で歩きにくい。西へ進んだ平地の肩のところには石祠がある。屋根の形
が妻入りだ。更に西側の一段低い尾根筋への径がある。尾根筋はコブを三つかわして、正面の岩山を登ると
西端のピークに至る。
 頂上の平地から東へ岩と根を踏みながら尾根筋を辿ると、曲輪状の地形を北側に南側は土塁型の岩尾根
を登る。四つ目の曲輪は小さな三角形で、尾根筋は堀切の地形を一つ越えて東端のピークに至る。南
東側に展望があり、小湊方面が眺められる。尾根はここから北へ向かっているが、それには進まない。

K わかりにくいかもしれないが これが獅子巌です。

M天津愛宕山から向峰歩道、硯石峰へ
 安房天津駅→0.10←バス停城戸→0.15=0.10←頂上の平地→0.05←東端のピーク→0.15←
三本杭の尾根→0.15←●149ピーク→0.15←マテバシイの平頂→0.30←106鉄塔→0.05←
尾根筋への分岐→0.25←W38黄杭向峰歩道合流→0.10←硯石峰

 安房天津駅下車。バス停城戸からコミュニティーあたごを経て、愛宕山を目指す。頂上の平地から東へ岩と根
を踏みながら尾根筋を辿ると、堀切状の地形を一つ越えて東端のピークに至る。南東側に展望があり、小湊方
面が眺められる。尾根筋がここから北へ向かっている。UHFTVアンテナの残る鞍部では直進すると見張り台
でもあったのか土俵のような平地を持ったピークに達する。北側の尾根筋方向は下るには無理な急斜面だ。西
へ延びている尾根の根元を目指して急な下りをする。右へ曲がって巻き径を進んで北側の巻き尻からは左へ曲
がって尾根筋を下る。左側にも巻き径が見える次のピークではあくまでも直登して、これを越える。三本のコンク
リート杭がまとめられた鞍部に出る。西側には南にも北にも巻き径がありそうに見えるが、尾根筋を直登する。
これからの径は106号鉄塔附近を除き、曖昧な巻き径も確実な巻き径も避けて、尾根筋直登のアルバイトがい
いようだ。
 北東方向の登り尾根が頂上の南端に登りつくと16本の幹に株分かれしたマテバシイが立つ。ほとんど水平な
尾根の先には太目の幹に枝の出ている普通の樹形のマテバシイが生えている。このピークが●149のピーク
だ。
 次の登りでは左側に段畑か曲輪の地形を左手下に見ながら、太目のマテバシイ並木に沿って登る。平ら
な頂上の南端の肩に出る。右寄りには一段低い巻き径があるが、頂上の平地を北へ抜けるのがいい。東端に
は土塁を思わせる一段高い盛り上がりがある。低い段と緩い傾斜の斜面の下りを繰り返して北端の痩せ尾根
へ進む。その後は緩い登りの径と鞍部を繰り返す。左右に巻き径があるように見えるが、獣径の見間違いのよ
うな感じが多い所が繰り返される。岩尾根の東側を巻く径を通る。●166のピークはその南側から東巻きの径
を進む。
 東へ巻く径が意外と明瞭で、急登の尾根のプラスチック段から見上げると鉄塔と草が見える。ここではそ
の尾根を登る。106号鉄塔のピークでは全方向に好展望が得られる。天津浅間山と天道山の双耳峰と海が光
る。清澄山方面の仏塔も緑の山の中に白く目立つ。一旦その方向に下ったのち右寄りに尾根筋へ廻る。右後ろ
から東巻き径が岩の尾根で合流する。尾根筋に岩が目立つ径では左手を巻く。
 106号と105号の文字の読める鉄塔案内標柱の二本目では東側に奇麗な巻き径があり、左寄りの急登の尾
根筋には二重のピンクテープが樹木の幹に巻かれている。この尾根筋を登る。920の数字が見つけられる。根
を踏む急登の尾根筋は数回のタワを経て北端のピークに達する。885。そのわずか手前で左にそれて急坂を
下る。右後ろに下生えの多い巻き径が合流しているが、先ほどの巻き径では途中の倒木などで通れない径
だ。小ピークを西側に巻くように踏み跡が続くが、かなり狭い径だ。877。
 背の低い岩に囲まれた箇所で右下への分岐がある。868。三方界の分岐点だが、そのまま尾根筋を進む。2
メートルほどの幅の痩せ尾根には下生えが全然ない。その径が登りに掛かろうとするとき(丸大170杭)右下に
Sカーブの溝径が分岐している。コンクリート杭の文字を確認して、この溝径を下ると水平径に合流する。向峰
歩道だ。背の低い黄色いW38杭がある。そのまま北へ進むと痩せ尾根になる箇所には鳥獣保護の赤い看板
の下にW37の赤い杭がある。そのまま進んで硯石峰、烏帽子山へ至る。
 丸大170杭のまま西へ進めば丸大169杭の小ピークになり、左手南へ下れば丸大168杭で南へ進む向峰
歩道になる。その先ではW40杭と丸大167杭が接近している。
 丸大169杭の小ピークから西へ踏み跡のない急坂を無理に下れば向峰歩道がこのピークを西に巻いている
箇所に降りられる。尾根筋は続いているが下らない。この附近にW39の黄色い杭がある。
 丸大は丸で囲まれた大の字。東大演習林の古い境界杭に刻まれた印。920以下の数字はピンクの境界のテ
ープに記入された数字。   

K 108号鉄塔から清澄寺方面の眺め

N大見山 清澄寺から郷台林道を経て −関東ふれあいの道 22 モミ・ツガのみちの一部
 バス停市営駐車場前→0.10←大見山分岐→0.05←大見山

 JR外房線安房天津(あわあまつ)駅下車。奥清澄(きよすみ)、四方木(よもぎ)、清澄寺方面行きバスに乗
車する。始発が天津小湊支所の路線だ。
 バス停市営駐車場前で下車。バス自身は清澄寺を往復して、四方木へ向かう。バス停市営駐車場の前は新し
い駐車場で、奇麗なトイレもある。坂道を西へ少し下ると黒門があり、左手の林道へ入る。
 陸橋は今しがた来たバスの道路をまたいで、西へ進む。車止めのゲートの脇を抜けると未舗装道路が続い
ている。
 左手に大見山への標識があったが失われ、U 0の黄色い杭が残っている。入ると右手に内国産見本林の
看板が有る。明瞭な踏み跡がついているが、ここから右手の薄い踏み跡の斜面を登ると、すぐ頂上だ。
(△347.1)左手は南へ下る尾根径で、右手のやや狭い急な尾根筋が郷台林道に戻る径だが、もと来た径
で林道に戻ること。

K 鍛治坂の杭 二つある 東側
O 袋倉ダムの堰堤 紅葉の時です。

O袋倉から郷台林道へ
 O−1 袋倉から林道広場線を経て
 バス停坂下→0.05←国道から分岐→0.30←石塔の分岐(袋倉)→0.25←袋倉ダム→0.25=0.20←
袋倉第二ダム→0.30=0.25←林道終点→0.30←林道広場線郷台林道取り付き
 林道広場線郷台林道取り付き→0.15←小倉松森線分岐→0.05←左分岐の右カーブ→0.20←
左に合流あり(3号付替え道路延長)→0.10←東大ゲート→0.10←標識(元清澄山2.4・バス停5.6)
→0.30←三石山分岐(三逢)→0.05←林道へ一旦下りる→0.15←元清澄山
 広道林場線郷台林道取り付き→0.10←東袋倉線浜荻線分岐→0.10←大見山分岐→0.10←
バス停市営駐車場前

O 左手に数軒の民家があり、左への分岐がある。これがその分岐点にある石塔群です。

 安房天津駅下車、鴨川市内線鴨川駅、仁右エ門島行きバス乗車。バス停坂下(さかおり)下車。鴨川駅下
車、東口から鴨川市内線行川アイランド、興津駅行きバス乗車。バス停坂下下車。
 バス停から西へ進み東町(ひがしちょう)交差点の国道の高架をくぐったところ、北側に袋倉(ふくろぐら)へ
の分岐がある。
 上り坂道でトンネルに入り、これを出ると南側に国道128号線が走っている。二つの道路に面して広い舗装
済みの駐車場がある。何かの事業所が廃業したあとなのかわからないが、車が通り抜けるので、道路ではない
が注意したい。道路は左カーブすると集落に通じる細い道路になる。短いトンネル二つをくぐると,今度はやや長
いトンネルがある。中には照明がある。もう一つ短いトンネルを抜けると、石仏の並ぶ分岐がある。左の先に
は民家が数軒ある。直進すると又トンネルがある。その手前には右への分岐があって、これは川の左岸側へ
渡る橋に通じている。左手に数軒の民家があり、左への分岐がある。これが袋倉の最後の家屋で、ここまで
は道路も路肩も狭いが舗装道路だ。
 道路はこのあと未舗装になるが、手入れが悪いので車は入れないほうがいい。やや急な上り坂の道路で、
右下に袋倉川の川原が眺められる。第一ダムの堰堤が右手に延びていて、谷の左岸側が水流になってい
る。大正12年(1923年)竣工の溜池だという石碑が建っている。切り立った白い岩肌が迫っていて、時期
(11月中旬〜12月上旬)がよければ、紅葉が目にしみる筈だ。
 枝状の湖面を橋で渡り、更に進むと道路が分岐している。左側は道路の終点で右側を選ぶ。幅は狭くなり、素
掘りのトンネルが口を空けている。暗くて光が届ききらないので懐中電灯が必要だ。又、路面はぬかるんでも
いる。この付近に滝があるというが、川のほうには近づきがたいので、滝を見る場合は、この付近、トンネルに入
る手前で慎重に川原に近づくといい。トンネルを抜けると、狭い川筋の右岸に径がついている。第二ダムに近
づくと、鉄製の手摺の急な登りの径に変わる。
 第二ダムは昭和46年の竣工だという。堰堤でダム湖の左岸へ渡る。堰堤上の手摺柵が一箇所開いてい
て、そこから階段を登る。左岸を回り込んで坂を登って行く。踏み跡に分岐があるが左の湖岸の方を選ぶ。
 背の低いトラスの鉄橋に出て、右股の湖水を渡る。緩い登りの鞍部を経て、急傾斜の上り径になる。僅か
一箇所、水平なところがあるが、全体かなり急な径で足元には細心の注意が必要だ。先輩の取り付けたマー
キングに感謝したい。これが尾根筋のまま緩くなると、踏み跡も明瞭になる。すぐに林道の終点に出る。
 東条県営林という標識がある。林道は未舗装だが幅が広い、まずは緩い下りからだ。その後、緩い登りと下
りを交えながら、徐々に高度を上げていく。やや道路の傾斜が強いところではコンクリート舗装されている。ほ
とんどが未舗装だが、歩きにくいようなところは全然ない。左上に別の道路が僅かに見えると、こちらの道路
は傾斜を強めて上っていき、舗装道路になって、先ほど上に見た道路と合流する。林道広場線の標識と関東
ふれあいの道の標識が並んでいる。
 左西へ進めば元清澄山。右東は清澄寺へ至る。
 第二袋倉ダム鉄橋から東条県営林の林道終点まで複数の方がお取り付けになったと思われるマーキングが
細かくあるので、踏み固めの甘い、侵食の激しい斜面の径だが、迷うことはない。改めてその篤志に感謝した
い。

O 背の低いトラスの鉄橋

 O−2 袋倉から林道東袋倉線を経て
 バス停坂下→0.05←国道から分岐→0.30←石塔の分岐(袋倉)→0.25←袋倉ダム手前の分岐
→0.05←徒渉地点→0.50=0.45←林道終点→0.10←カーブ地点→0.10←浜荻線分岐→0.05←
郷台林道合流
 東袋倉線浜荻線郷台林道合流→0.10←林道広場線分岐→0.15←
小倉松森線分岐→0.05←左分岐の右カーブ→0.20←左に合流あり(3号付替え道路延長)→0.10←
東大ゲート→0.10←標識(元清澄山2.4・バス停5.6)→0.30←三石山分岐(三逢)→0.05←
林道へ一旦下りる→0.15←元清澄山
 東袋倉線浜荻線郷台林道分岐→0.10←大見山分岐→0.10←バス停市営駐車場前

 安房天津駅下車、鴨川市内線鴨川駅、仁右エ門島行きバス乗車。バス停坂下下車。鴨川駅下車、東口か
ら鴨川市内線行川アイランド、興津駅行きバス乗車。バス停坂下下車。
 東町交差点、袋倉から袋倉ダムを目指す。
 右下に袋倉川の川原が眺められる。左手は岩壁が続く。第一ダムの手前で川原が一旦見えなくなる附近、
右手は杉の植林になる。そこに細い踏み跡が東へ緩く下っている。これを見落とすと直ぐに第一ダムの堤だ。
戻っても3分足らずだ。
 緩い下りの径は川の右岸を岩の段で下り、狭い川原を左カーブして上流へ進む。右股側の川の低い段差と
洗濯板のような川原を直線で遠望したのち、左岸へ渡る。朽ちた大木は丸木橋のつもりか、通常の水量なら
一歩の大股で水流を渡る。一段上には杉林の緩斜面の平地が広がっている。左岸から離れながら上流へ向か
う幅広い踏み跡は最初こそ岩に水があるが、枯れ葉枯れ枝に埋もれて歩きにくくなる。左股の谷の突き上げを
眺めて右寄りから曲がりの連続する登りをすると植林地の緩斜面になる。溝径は枯れ葉枯れ枝、ときに間伐
か倒木で歩きにくいので左右の土手上に踏み替える。但し紛らわしい溝径が複数並行している。元の溝径を
必ず目で追う。斜面の上部でSカーブする箇所では石積みが見られるので、「みち」の確認が出来る。
 岩の目立つ尾根を右から巻いて左巻きに踏み替えるという最初の箇所で植林地を抜け、その後は尾根筋ない
し多少の左右巻き径ばかりになる。迷うところは無い。ジグザグ登りのあと小岩のピークを経て、痩せ尾根か
ら西巻径のとき、右手の尾根筋に横顔の人面を思わせる岩が突き出ている。尾根筋には岩が乱立している箇
所も巻き径で通るが、左手に緑の別尾根が接近してくる。奇麗だったこれまでの幅のある径に若干草が被るよ
うになると、左手の尾根が取り付く。そのまま右手へ進むとU字溝を見ながら芝生の広場に着く。林道東袋倉線
の終点箇所だ。
 逆コースの時、未舗装道路の西側の小尾根の端部の排水溝と広場の境を辿るとこの径に入れるが、西寄り
の別尾根筋に誘われかねない、左手に低い尾根を巻く径を探すように左手へ進む。または林道終点の広場か
ら延長方向のまま進めば、丸い小岩の尾根筋を階段が如く下り、右下に奇麗な巻き径を認めたところ、高度
差の少ないところで踏み替えるといい。
 林道は未舗装だが轍が残り、草の覆い被さりは少ない。●257ピークの西側を巻くカーブ地点も直ぐわか
る。ほとんど水平な道路は西側に展望がきく。東側は近い尾根筋が邪魔をして遠望できない。コンクリート舗
装に変わると、右側から林道浜荻線を合流させる。急な傾斜のカーブを経て郷台林道に取り付く。
 左西へ進めば林道広場線分岐、元清澄山。右東は清澄寺へ至る。   房総丘陵